誰かの話を聞くとき、注意しないといけないことがあります。
相手がどういう背景を持って、どういう経験をして、何を伝えたくて、今ここで話しているのかということです。
御言葉を聞くときも同じですよね。
どういう背景で語られているのか。
韓国に1年留学していた私。
韓国語だけでなく、文化や歴史も学びました。
鄭明析先生に御言葉を教えていただいているのですが、先生は韓国人であるため日本人の私には理解が難しかったり、しっくりこないことがありました。
その一つがIMFのこと。
仕事でお金のことについて詳しくなる過程で学んだこともあり、今日は私が調べたことを書いてみたいと思います。
IMFは日本語でいうと国際通貨基金のこと。
言わずと知れたことで、私の感覚ではそれ以上でもそれ以下でもありません。
しかし、韓国でIMFといえば、IMF経済危機とも呼ばれる、1997年のアジア通貨危機のことを連想することが多いようです。
この危機が韓国、韓国の人々にどういう影響を与えたのか。
簡単にいうと、大不況になり、大手企業が破綻し、失業者が増え、財閥解体が行われ、国の破綻までも危ぶまれたようです。
でも、なぜそこにIMFが登場するのか?
それでは、アジア通貨危機がどうやって起きたのか見てみます。
アジア通貨危機は東南アジアのタイにその端を発しています。
ドルペッグ制(米ドルと連動させる制度)で実態よりも高くなり過ぎたタイの通貨であるバーツがヘッジファンドをきっかけに大きく空売りされ(売られると通貨の価値が下がります)、国に外貨準備が十分でなく、買い支えることもできず、大暴落。
IMFから資金援助を受けるも変動相場制に移行し、暴落は止まらず、企業は破綻し、失業者が溢れかえったのです。
タイから飛び火した韓国でも同様に通貨ウォンが大暴落。外貨準備高が十分でなく買い支えもできず、再建のためにもIMFから緊急資金援助を受けたそうです。
そうして、大不況になり、大手企業が破綻し、失業者が増え、財閥解体が行われ、国の破綻まで危ぶまれたというわけです。
自国通貨が売られすぎると本当に大変です。
同じ言葉を聞いても、立場や状況如何で感じること、考えることが違うのですね。
知ることが深さを与えてくれます。