十数年前、韓国・ソウルに留学していたとき、政治を勉強していた留学仲間に誘われ、板門店に行きました。
板門店、韓国語読みでパンムンジョム(판문점)。
韓国と北朝鮮を隔てる軍事境界線・北緯38度線上にある、朝鮮半島南北の対立を象徴するような場所ですよね。
最近、亡命事件があったあの場所です。
国内、海外いろいろ行きましたが、本当に異様な緊張感が漂う場所でした。
今どうなっているかはわかりませんが、当時韓国籍の人は一部の軍人以外はその地域に入れないようで、外国人だけがツアーで行けるようになっていました。
まず驚いたのが、その場所がソウル市内からあまりに近いということ。
梨花女子大学校などがある新村(シンチョン)からバスで向かったのですが、1時間とかからず着きました。
北朝鮮と韓国は近い、近いというより接しているんですよね。
地図を見ればわかるのですが、北朝鮮が韓国の首都であり中枢・ソウルから本当に近いということに驚きました。
道中、ガイドさんが歴史や経緯、現状、行くときの注意事項などいろいろ説明してくださるのですが、初めて知ることが多かったです。
中でも、注意事項に驚きました。
ノースリーブ、短いスカートや短パン、サンダルはダメというのです。
北朝鮮側からカメラでとらえられていて、布がないほど貧しく生活していると宣伝に使われてしまうからとのことなんです。
そんな解釈があるのか。
嘘かホントかはわかりませんが、理由に驚きです。
そして、いよいよあの場所に到着しました。
38度線をはさんで、韓国側と北朝鮮側の軍人が銃などを持ち、直立不動の仁王立ちで向かい合っているのです。
38度線上をまたぐように、3つ小屋のような建物が平行にあって、
1つは北朝鮮のもの、1つは韓国のもの、もう1つは何だったかな。
忘れてしまいましたが、私たちは韓国側から来ていて、韓国の小屋の中だったら38度線を越えて北朝鮮に入ることができたんです。
なんとも不思議な緊張感が高まります。
小屋の中には特に何があるというわけではないのですが、北朝鮮に足を踏み入れたという感覚。
今でも覚えています。
同じ国が分裂して今も対立する、その状況はなんとも言えない緊張感と恐怖心を帯びています。
近いとは言ってもこんな場所があるなんて、日本とは全然違うと感じました。
北朝鮮のミサイル発射や核実験など、朝鮮半島情勢は常に注目されるニュースですよね。
大事な隣国だから、平和が成されてほしいと心から願います。
この記事へのコメントはありません。